円覚寺のそよ風と鰹節の香り〜北鎌倉 やま本きそば〜 | Yacchaooze!

円覚寺のそよ風と鰹節の香り〜北鎌倉 やま本きそば〜

北鎌倉

北鎌倉駅。
この時期の北鎌倉は、新緑が眩しい。
円覚寺の太陽の光に反射した木々の葉が、涼しげなそよ風揺れ動く。
透明感のあるキラキラした緑。
光るもの全部が金銀財宝ってわけじゃない。
豊かな自然が織りなす輝きだって、同じくらい価値があるものだ。
北鎌倉駅の駅を降りると、小さな車止め程度の広場がある。
ここにあった、やま本きそば。
暖簾をくぐるとそのと光のみの薄暗い店内。
木の大きなテーブルが四つ。
窓側に座ると、円覚寺からの心地の良い風に、ふぅ、とため息をついてしまう。
チャキチャキとしたおばちゃんが、お冷やをもってくる。
もりそば、500円。

なんか少ない感じかもしれないな、と、腹が減ってたので、大もりを頼む。
しばらく、外を見ながら、たまにやってくる電車の踏切の音にノスタルジー。
なんか期待できそうな予感を抑えながら、出来上がりを待つ。

来ました、大もり。
予想を裏切る、がっつりいけそうなボリューム。
これは嬉しい。
あとから、蕎麦湯だ、と蕎麦猪口に入れた蕎麦湯をおばちゃんが持ってきた。

さあ、食うぞ!

まずは、蕎麦猪口にネギを投入。
刻みネギなのに分厚い。
なんでこんな分厚いんだろ?と思いながら、蕎麦をそのままいただく。
香りより味わいが先に来る。
蕎麦って、断面が四角いけど、ここの蕎麦は蕎麦の四角い角が口の中でしっかりと感じられる。
コシではなく、角。
これが、やま本きそばの味なのか。
ちょっとつなぎが多めなのかもしれないが、なかなか悪くない。
山葵を蕎麦につけて、蕎麦猪口へ持っていく。
つゆも良い。
燻製が強めの鰹節がちょっとしたアクセントになってるつゆ。
出汁の良さがダイレクトに伝わる。
美味い。
蕎麦猪口につけて食ったり、つけずにそのまま食ったり…
この緩急で、かなり楽しめる蕎麦。
3分の2くらい食べてしまうと、今度は、蕎麦猪口にたっぷりと蕎麦を浸し、分厚い刻みネギごと食う。

ネギ美味っ!!

ネギの甘み。
蕎麦の甘み。
つゆの鰹節の旨味。
こいつからが三位一体となって、味覚を封じて来た。
なんだこのネギ…
いま裏の畑で栽培してんの持って来たくらい瑞々しく美味い。
おばちゃんに追加ネギを依頼して、蕎麦猪口に大量投入。
残りをモリモリといただいて、そば完食。

ここからは、シメの蕎麦湯を。
うわぁ…
燻製の効いた鰹節の香りが嗅覚をいっぱいにしていく…
北鎌倉のそよ風と鰹節の香り…

心地よさに身を任せ、一息ついたところで、店を出る。
キラキラとした緑が眩しい…
満足。

こういうのは本当に目に見える数字みたいな価値より素晴らしかったりするんだよなぁ。

店名やま本きそば
ジャンルそば、うどん
電話0467-22-3310
予約可否なし
住所神奈川県鎌倉市山ノ内501
営業時間10:30〜無くなり次第終了
定休日不定休
プロフィール
この記事を書いた人
賈島禅師

蕎麦が主食の酒飲み。
食を追求するあまり、自ら作るようになる。
発酵食品の研究に余念がない。
夜は鎌倉界隈を放浪している。
寺社めぐり好き。

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