怒号の鰹節の掛け算に静寂を感じる。完璧な蕎麦とおかかごはん。〜日本橋 そばよし〜 | Yacchaooze!

怒号の鰹節の掛け算に静寂を感じる。完璧な蕎麦とおかかごはん。〜日本橋 そばよし〜

新橋・銀座エリア
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日本橋 そばよし

午前中の豪雨が終わった四月の後半の午後。
雨はすっかり降り止み、太陽は真夏のように降り注ぐ。
まるで、スコールの後の東南アジアのような蒸し暑さの中、昼飯はやはり、そば。
日本橋に来たら、そばよし一択しかない。
おかかご飯を求め、一直線に向かう。
この蒸し暑さの中、券売機を目の前に、冷やし、を押しそうになる。

違うだろ。
ここは、天玉そば、だろ。

でもな。暑い。暑いんだよ…

しかし、内なる声に従うしかない…
ここまで来たら、普通盛りのご飯にしてやる。
券売機のボタンを力強く叩いた。

ほぼ満席の店内の奥に一席だけ空きがあった。
取らないようにいそいそと席にカバンを置き、券をカウンターに持っていく。
カウンターの横には鰹節の塊が売っている。
ここの親は老舗の鰹節問屋。
この鰹節を作るときに出た粉末をおかかとして、ご飯を頼むと出してくれる。
もちろん、出汁もこの鰹節をふんだんに使ったつゆだ。
関東人、基本の基本は鰹出汁。
こいつはキマっちまうなあ…
かつぶし、が悪いわけがない。

しばらく待つと、天玉そばと、ご飯の方!と呼ばれる。
俺ね。俺。

天玉そばと、ご飯と、おかかが、お盆の上に乗ってる。
席に戻ると、さっそくおかかを大量にご飯の上にふりかける。
さらにその上に醤油をがっつり。
砂漠の上の上に水を掛けたように、醤油でおかかがダマになる。
これでいいのだ。

さて、天玉からいただこう。
つゆをすすり、心を落ち着ける…
そばを食らい、かき揚げを、ガブリと食らいつく。
口の中で桜えびが舞う。
たっぷり桜えびのかき揚げ。
桜えびの香りとそばとつゆのトリオ。
ここに、おかかご飯のカルテットを。
おかかご飯を貪り食う…

おお!That’s 錦松梅!!
錦松梅は鰹節の塊。
錦松梅食うならこれでいい。
これ、口の水分を全て奪う錦松梅。
そこにつゆとそばをがっつりと含ませる。
旨味倍増したとこに、かき揚げ投入!

そこにあるのは、旨味の静寂…

嗚呼、落ち着く。

なんでこんな落ち着くんだろ?

そう、かつぶしは掛け算なのだ。
単体ではたいしたことないのだが、他の旨味が加わって、旨味を掛けたしていく、ブースター。
それが、かつぶし。鰹節。

天玉の生卵が、つゆをさらに和ませていく…
完食すると、おかかご飯が主戦場になる。
おかかご飯を食らい、つゆを飲む…

あれ?これはおじやにした方がいいやつじゃないか?

汗をかきながら、おかかご飯をかき揚げと生卵で白濁とした残りのつゆに投入する。
混ぜて、器ごとかっこむ…

かつぶし、かき揚げ、つゆ、生卵…旨味の乗算が、マグマのように喉元を流れていく…
ボルケーノ。
大噴火。
マジ卍。
どうかしてんじゃねぇのか!
なんだこの、旨いおじやは!!
熱い、熱い、魂の塊。
こんな旨いおじやは、食おうと思って食えるもんじゃない。
ご飯もつゆも完食。
最後に、香る、桜えび…
う〜イェ〜エ♫
君は今も君のままでぇ〜♫

ご飯多すぎ。腹一杯で動けない。

間違いなく、立ち食いそば、ランキング三位以内には入る。
完璧。
わざわざそばよし目的で、日本橋というのもありだな。
隣のにいちゃんが食ってた、野菜天もりそばもかなり魅力的だったなあ…
参りました。
ご馳走さまでございます。

店名そばよし
ジャンル立ち食いそば、うどん
電話03-3241-0884
予約可否予約不可
住所東京都中央区日本橋本町1-1-7 本町山崎ビル 1F
営業時間[月〜金] 
7:30~20:00
定休日土曜・日曜・祝日
プロフィール
この記事を書いた人
賈島禅師

蕎麦が主食の酒飲み。
食を追求するあまり、自ら作るようになる。
発酵食品の研究に余念がない。
夜は鎌倉界隈を放浪している。
寺社めぐり好き。

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