蕎麦の甘みが広がる更科そば〜鎌倉 秀福〜 | Yacchaooze!

蕎麦の甘みが広がる更科そば〜鎌倉 秀福〜

梶原

鎌倉の観光地を過ぎ去った鎌倉山の山の中。
国道沿いにドンと佇む、秀福。
71年創業の老舗と聞いては、もはや避けては通れない。
店内に入ると、まだ11時台だからか、今日の初客になってしまったようだ。
てんぷらそば大もりを頼む。
北海道幌加内産のそば粉を石臼で挽き、磨きに磨いてそばの実の芯だけを使った更科そば。
基本的に蕎麦は黒いほうが好みなのだが、コイツはわけが違った。
まず、つゆをつけずに、蕎麦だけ食う。
香りより、弾力感ある食感が引き立つ。
喉越しも豊か。
ん?と思い、もう一度大目に頬張り、むしゃむしゃと噛む。
噛むと甘さがどんどんでてくる。
噛む。噛む。噛む。
口の中が蕎麦の甘みでいっぱいだ。
更科そばは、良くも悪くも雑味がない。
だからあまり好みではなかったのだが、この更科は甘みという味わいがある。
そこに、つゆをつけて、またいただく。
つゆの出汁が深い。香りも良い。
このつゆが、口の中の甘みと合わさると、とんでもなく爽やかで、古都鎌倉の山の静寂な風に誘われていくような錯覚を覚える。

天ぷらは、海老。
えび天をつゆにつけて、いっきに半身を食いちぎる。
えび天、美味い。
えびの甘みがほとばしる。
おそらく、江ノ島あたりで上がった地のもの。
鎌倉くんだりまで来たら、こういうのを食いたい。
しかし、尻尾まで詰まってるなあ、えびの旨味。
そこからの、そば。
もう、極楽。
最後に、蕎麦湯を頼むと、店員が蕎麦湯まだ出てないですがいいですか?と断りを入れられた。
そうか、よく考えたら、初客だ。
蕎麦湯まだ出てないんだな。
でも、いい。俺はこのつゆで蕎麦湯を飲みたいのだ。
蕎麦湯を足して、つゆをいただく。
やはり、このつゆ、ただものではない。
香り高し。旨味深し。
満足。
ご馳走さまでした。

店名秀福 (ひでふく)
ジャンルそば
電話0467-31-8326
予約可否
住所神奈川県鎌倉市常盤309
営業時間11:00~21:00 日曜営業
定休日水曜日
プロフィール
この記事を書いた人
賈島禅師

蕎麦が主食の酒飲み。
食を追求するあまり、自ら作るようになる。
発酵食品の研究に余念がない。
夜は鎌倉界隈を放浪している。
寺社めぐり好き。

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