五反田の洋食 スワチカ
カウンターだけの昔ながらの洋食屋。
昼は常に満席の人気店。
近くまで行ったので、ここのカツカレーを食べたくなって、久しぶりに入る。
扉を開けると、大将が黙々と揚げて、女将さんはハイトーンでせわしなく客に気を配っている。
狭い店のカウンターの後ろをそぞろと通りながら、ほとんどの客の食べ終わった皿に明らかなカレーのまだらな跡がある。
おいおいおい…みんなカツカレーじゃん…
コイツら、分かってんなあ…
と感心しながら、着席。
とんかつ、ハンバーグ、生姜焼き、エビフライ、アジフライ…
ここくると、いつもカツカレーだ。
いつも、アジフライと悩む。
絶対美味いに決まってる…
ハンバーグも美味いし、ポークソテーもたまらない。
ちゅーか、メンチも有名なんだよな、、、
でも、今日もカツカレー。
・・・すいません、カツカレーで。
と、女将さんに伝えた時、大将の揚げ場の上に、なんと、『いわしフライ』の文字が。
しくった。
オススメはいわしフライじゃねぇか。
この昼の忙しいときに、やっぱりいわしフライで!とは言いにくい…
無い後ろ髪を引かれながら、カツカレーを待つ。
ゴロゴロの豚バラブロックのカレーの上に揚げたてのカツ。
出てきた瞬間、いわしフライは忘却の彼方へ…
豚祭りのカツカレー。
待てない。
早速、カレーのかかったカツからかぶりつく。
サクッとした食感の後の濃厚なカレーのアッパーパンチ。
うわっ!!!
脳髄が逆流する美味さ。
スパイスの濃厚な旨味と激熱のカツの電撃波。
股間に電気アンマ、いや、脳天にスタンガンを食らったかのような強烈な痺れが、全身にほとばしる。
カレーは、辛さで痺れんじゃねぇんだ!
カレーは、豚とスパイスの旨味で痺れんだ!
放心状態で、大将を見上げると、そのにこやかな目の奥が、そう力強く座っているではないか…
大将。しかと、メッセージは受け取った。
ふらふらとしながら、カツとカレーの具材である豚バラをライスと一緒にスプーンに乗せて、口元に運ぶ。
ぬぅうおおおおおお!
地を這う轟音が身体中から唸りを上げる。
デスメタル…
みなぎるエネルギー…
ヘットバッギング…
メロイックサイン…
戦場の爆撃音…
あぁ…意識が遠のいていく…
そこからの記憶は無い。
気づくと皿は空。
額と目元には、大量の汗が。
完食。
クタクタになって、命からがら、店を後にした。
そう。
スワチカとは、戦場のことなのである。
次は、いわしフライか、アジフライだ…
いや、メンチも食いたいから、メンチだ!
首を洗って待っておけ!
店名 | スワチカ |
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ジャンル | 洋食、カレーライス |
電話 | 03-3490-2914 |
住所 | 東京都品川区西五反田1-27-6 |
営業時間 | [月~金] 11:00~20:30 [土] 11:00~14:00 |
定休日 | 日、祝日 |
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